[中国之最:第14回]中国映画界､最大の巨匠は？

●[中国之最:第14回]中国映画界､最大の巨匠は？(2007/11/12)

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農村を必死に走る子供｡張芸謀(ﾁｬﾝ･ｲｰﾓｳ)監督の得意なｼｰﾝだ｡起用した役者全てが素人だった『あの子を探して』

や､高倉健主演の『単騎､千里を走る』でも子供が駆けるｼｰﾝは印象的だった｡『HERO』や『LOVERS』など日本でも

話題作となった張芸謀作品｡最近の大陸映画といえば､やはりこの人であろう｡

　　【中国映画監督ﾈｯﾄ投票で堂々の1位】

　　現在､中国の大手ｻｲﾄ新浪網で実施されている｢偉大な映画監督は誰か｣というｱﾝｹｰﾄでは､中国映画界の候補者30

人のうち､張芸謀が堂々の1位をｷｰﾌﾟしている｡

　　今年8月にｲｷﾞﾘｽの映画雑誌｢TOTALFILM｣で｢歴史に残る映画監督｣50位以内に中華圏で唯一入選した台湾の

李安(ｱﾝ･ﾘｰ)と『少林ｻｯｶｰ』の周星馳(ﾁｬｳ･ｼﾝﾁｰ)を抑えてのﾄｯﾌﾟである｡

　　張芸謀が抜擢した新人女優が世界的な大女優に成長するのも中国国内では有名な話だ｡張芸謀の出世作となった『紅いｺｳﾘ

ｬﾝ』で抜擢され､いまや不動の地位を築いている鞏俐(ｺﾝ･ﾘｰ)､『初恋のきた道』でﾃﾞﾋﾞｭｰ､ｱｼﾞｱだけではなくﾊﾘ

ｳｯﾄﾞまで席巻している章子怡(ﾁｬﾝ･ﾂｨｲｰ)､『至福のとき』で盲目の少女役を演じた董潔(ﾄﾞﾝ･ｼﾞｪ)など､今はみ

なﾄｯﾌﾟｽﾀｰとなっている｡

　　張芸謀は1951年に西安で生まれ､中学卒業後は農村に配属された後､78年に北京電影学院に入学した｡在学中の成績は

突出して優秀で､構図の課題などは教師たちが全て満点を付けたという逸話がある｡

　　中国で最も偉大な映画監督として､張芸謀監督は北京ｵﾘﾝﾋﾟｯｸの開会式､閉会式のｾﾚﾓﾆｰ演出の総監督に選出されて

いる｡この演出にはｽﾃｨｰﾌﾞﾝ･ｽﾋﾟﾙﾊﾞｰｸﾞ監督など著名人が顧問として集結｡その総指揮を張芸謀が執るというわけだ｡ｵ

ﾘﾝﾋﾟｯｸでは､映画とはまた一味違った演出が観られるかもしれない｡(編集担当:長谷川昌志)

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