●F4ヴァネス:ファン熱狂!日本初単独ライブ報告(2006/07/11)
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台湾の人気グループF4のメンバー、呉建豪(ヴァネス・ウー、=写真)が日本で初めての単独ライブを行った。7月8日、9日の2日間で3回行なわれたライブは、セクシーなダンスから、しっとりしたバラードまでヴァネスの幅広い実力をアピールする内容で、会場を埋め尽くした熱狂的な女性ファンを魅了した。
それぞれに才能溢れるF4の中でも、ヴォーカルはもちろんダンス、RAPなど特異な個性を発揮するヴァネス。ライブ冒頭はダンスパフォーマンスで飾った。東京の雑踏風景がVTRで流される中、ヴァネスの登場で会場は一気にヒートアップ。ファーストアルバムのタイトル曲「身体会唱歌」を激しいダンスとクールなヴォーカルで披露。
ダンスナンバーではヴァネスの一挙手一投足に会場の視線はクギ付け。タンクトップをまくり上げたり、Yシャツの胸をはだけたり、Tシャツを破いて鍛え上げられた上半身を露出するなどのセクシーなパフォーマンスに会場では悲鳴ともつかない嬌声が上がる。
打ち込み中心のダンスナンバーから一転、英語で「僕が若い頃、好きだったタイプの曲です。そんなに昔じゃないけど(笑)」と語った後、ギターを手に日本語で「みんなついて来い!」と叫んだヴァネス。「我討厭我自己」〜「Basket Case」(GREEN DAY)と生バンドを従えてハードなギターロックナンバーを畳み掛けた。
更にピアノをバックにしたスローバラード「アメイジング・グレイス」や、ジャズ風にアレンジされた「想像十個ニイ」をしっとり と歌い上げ、「最後の言い訳」(徳永英明)、「言葉にできない」(オフコース)といったポップスを日本語で披露するなど、バラエティ豊かな選曲をしっかりとした歌唱で聴かせてくれた。
MCでは「皆さん、元気ですかー? 東京でコンサートができて嬉しいです。皆さんも嬉しいですか?」と流暢な日本語で問い掛けると、会場は「嬉しい〜!」の大歓声。すかさず「ホント?」とイタズラっぽい笑顔で応じるヴァネス。クライマックスとなったF4おなじみのナンバー「流星雨」で会場は大合唱に包まれた。「衣装をチェンジしてくるから歌い続けてね」というヴァネスのお願いに、一体となってサビを延々と繰り返す会場、ファンとヴァネスの温かい信頼関係が感じられる瞬間だった。
派手なパフォーマンスがクローズアップされるヴァネスだが、彼のエンターテイナーとしての説得力は、RAP、HIPHOPに留まらない幅広い音楽的ルーツと、音楽そのものに対する真摯(しんし)な愛情に支えられていることを実感するライブだった。活動の幅のより一層の広がりと共に、温かいファンに支えられながら深みを増していくであろう彼のパフォーマンスに今後も注目だ。(編集担当:菊池真一郎/写真:中田美佐)
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