●徐静蕾(シュー・ジンレイ)が語る恋愛観「愛することは能力の問題」(2006/02/24)

 女優として監督として引っ張りだこの徐静蕾(シュー・ジンレイ)。その話し方や素振りは、落ち着いた大人の女性という雰囲気を醸し出す。そして彼女の口から飛び出てくる言葉からは、自らの人生に対する堅い意志といったものが感じられた。そんな彼女が主演した今作『我愛ニイ(邦題:ウォアイニー)』が、日本でも3月11日から公開となる。中国映画第6世代の奇才、張元(チャン・ユエン)によって、ごく普通の男女の恋愛と結婚がリアルに描かれたこの映画。「結婚って何?」と考えている貴女にとって、必見です。
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●主人公のシャオジューは、愛に対する幻想を抱いた未熟な女性という設定ですね。演じてみてのご感想は?
 ご覧頂くと分かるかと思いますが、彼女の言葉こそが彼女の未熟さを表しています。愛情というのは感覚的なものですから。女の子は特にそうですよね。「白馬の王子」はこんな人、とかいろいろ想像すると思うんですが、理想と現実は違っていて。でも、女の子なら誰でも通り過ぎるプロセスなので、演じていてとても楽しかったですよ。
●張元監督の作品に出演するにあたって考えたことは?
 人間とは複雑なものです。誰にでも内心の世界はありますよね。今までそういうものを出す機会がなかったのですが、今回こういう役を与えてくれて、そして演じやすい環境を与えてくれて、監督にはとても感謝しています! 
 今回のような役は今まで演じたことがなかったし、監督が私を信じてやらせてくれたことに感謝しています。
 この映画を撮り終わってから、自分でも監督にチャレンジしてみたのですが、自分の表現したいことが映画に反映できるようになりました。監督をやってみようという気になったのは、ただ何かを与えられるだけでは満足できなくなったからです。そういう意味で意義がある作品でしたね。
●喧嘩のシーンがとても印象的ですが。
 ずいぶん長い時間撮影をしました。ホントにおさまりがつかなくなるくらい。とにかく、お互いを罵(ののし)る言葉を言い続けたので、監督にカットされてしまった部分もあります。時には、言い過ぎて笑い出してしまうこともありましたよ。スゴイ罵りあいだったので、周りで笑っているスタッフもいました。
 撮影の後半になるとみんな疲れてしまって。そんな時に、喧嘩のシーンのビデオを見て、もう一度みんなで笑っていました。
●シュー・ジンレイさんの結婚観とは?
 私は「晩婚派」です。成熟した大人でないと結婚は長続きしないものですからね。若いうちは、仕事などに打ち込んで、人間的に成長してから結婚した方がいいと思います。昔とはだいぶ変わりましたね。若いうちに結婚した方がいい、という考え方はもう古いと思います。
●主人公、シャオジューの結婚は不幸せな形になりましたが。
 そうですね。彼女は未熟で、何でも疑うし自分に自信がない。それぞれが成熟した人間ならば、うまくいったはずですけどね。
 それに人を愛するということは、気持ちだけではなくて能力の問題ですね。愛する能力がない人は、人を愛することができないんです。それだけではありません。愛というものは、愛しているという気持ちをどういう行動で示すかも大切なのですが、シャオジューはそういう行動力を備えていないのですね.。
 愛はもともと理性的なものではありません。どうして他の人は幸せに暮らしているのに、どうして私はうまくいかないの? と思う時はたいてい、自分自身に何か問題があるんです。でもそのことに気づいた時、人は一歩成長するのでしょう。
●映画では、シャオジュー以外にもう一組のカップルも離婚しますね
 やはり昨今の社会現象と関係があるのでは? 昔は閉鎖された社会でしたから、誘惑も少なかったと思いますが、今は結婚を不安定にさせるような要素がごろごろ転がっていますよね。
 最近ではシングル家庭も増えています。時代の流れでこれから離婚はさらに増えていくのではないかなあと思います。(聞き手・構成:田村まどか)
(C)サーチナ


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