●華流大追跡:ｼﾞｪｲの魅力は音楽､ﾌｧﾝ｢ﾗｲﾌﾞ実現を熱望｣(2005/11/11)
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ｼﾞｪｲの日本での活躍を心から願う､ｿﾆｰ･ﾐｭｰｼﾞｯｸｼﾞｬﾊﾟﾝｲﾝﾀｰﾅｼｮﾅﾙの小泉奈々さん｡『Initial J』の中でお薦めの歌は？ というと､｢ｼﾞｪｲ本人は『双截棍(ﾇﾝﾁｬｸ)』が好きなようだけれど､私のお薦めは『可愛女人(可愛い女)』｡ﾒﾛﾃﾞｨが美しく､素直で､初々しい感じがします｡ﾊﾞﾗｰﾄﾞだし､女性が聴けば､ｼﾝﾌﾟﾙな中にも彼の優しさや誠実さを感じることができると思います｡ｼﾞｪｲのﾌｧﾝは男性も多いので､ﾉﾘが良くてｱｼﾞｱの楽器が融合した､本人もお薦めの『ﾇﾝﾁｬｸ』がいいかもしれません｣
ｱｼﾞｱ各国ではすでに､通算6枚の作品を発表｡ｼﾞｪｲ(Jay)の｢J｣の字も知らない人が山ほどいる日本でのﾃﾞﾋﾞｭｰｱﾙﾊﾞﾑ発売にあたり､ｱｼﾞｱ各国とのｷﾞｬｯﾌﾟを埋めるためにも､｢ｼﾞｪｲの姿が垣間見える｣ そんなｱﾙﾊﾞﾑ作りを意識したという｡
ｼﾞｪｲは､日本での俳優ﾃﾞﾋﾞｭｰ､歌手ﾃﾞﾋﾞｭｰを果たしたと同時に､写真集2冊を発売｡台湾でのﾗｲﾌﾞにも行ったことがあるという､熱狂的なｼﾞｪｲﾌｧﾝで､写真集｢D調的華麗｣を編集した安楽由紀子さんによると､ｼﾞｪｲの歌は､とにかく聞けば聞くほど味がある｡まだまだｼﾞｪｲの日本での知名度は低いが､｢まずはCDを聞いてほしい｣というのが彼女の願い｡｢聞きながら写真集を見れば､彼がどういう思いで音楽を作ったかが分かります｣と｡中国語ができないとなかなか接点がないような気もするが､｢心配ありません!｣ときっぱり｡｢だいたい､中国人でも彼が何を言っているかなんて分からないんです｡でも､聞き流しているだけでも､自然と引き込まれていくと思います｣と語る｡
｢華流｣を追い続けている双葉社の宮澤震さんも､｢ｼﾞｪｲの魅力は音楽にある｣ときっぱり｡｢台湾ﾎﾟｯﾌﾟにうまく､全ｱｼﾞｱ的な要素をうまく入れ込んでいます｡ﾊﾞﾗｰﾄﾞからｱｯﾌﾟﾃﾝﾎﾟの曲まで､まさに‘ｱｼﾞｱﾝPOP’です｣
ｼﾞｪｲの日本版私設ﾌｧﾝｻｲﾄ｢ALJC＿JAPAN★ずっと好き周杰倫｣の管理人である八重樫美貴さん(ﾊﾝﾄﾞﾙﾈｰﾑ:ちゃこさん)によると､ｻｲﾄを訪れるﾌｧﾝの層は20−30代がほとんどだが､中には50代の人もいるという｡同ｻｲﾄの掲示板に書き込みをしている人は､1000人くらいで､生粋のｼﾞｪｲﾌｧﾝという人は､わりと少なく､台湾のｱｲﾄﾞﾙｸﾞﾙｰﾌﾟF4などとの掛け持ちという人が多いとのこと｡ｼﾞｪｲﾌｧﾝになった理由は､大陸や台湾､香港に留学して知った､日本に留学してきた中国の友人にCDをもらって､旅行先で興味本位で購入してみて､などといろいろだ｡
日本で最もｼﾞｪｲを愛する女性といっても過言ではないほどの､熱狂的なﾌｧﾝであるちゃこさん｡彼女がｼﾞｪｲと出会ったのは3年前｡新宿HMVのﾜｰﾙﾄﾞﾐｭｰｼﾞｯｸｺｰﾅｰだった｡視聴機で偶然ｼﾞｪｲの曲を聴いたちゃこさんは､ﾜﾝｺｰﾗｽを聴いた瞬間に､ｼﾞｪｲの音楽が体にすっと溶け込んでいくのを覚えたという｡彼女にとって､ｼﾞｪｲが確立した｢ﾋｯﾌﾟﾎｯﾌﾟとｸﾗｼｯｸの融合｣というｽﾀｲﾙは､今までありそうでなかった､彼女が探し求めてきたものだった｡
ちゃこさんによると､ｼﾞｪｲﾌｧﾝの共通点は､｢ありきたりの音楽では満足しない｣こと｡彼のしぐさ､表情､ｺﾒﾝﾄなどﾄｯﾌﾟｱｰﾃｨｽﾄである前に､26歳の男性としての生き方に共感する人が多いという｡一人の男性として､頂点を極めたことへの憧れ｡ｺﾝｻｰﾄは男性ﾌｧﾝが多い理由はここにある｡
今夏に発売されたｱﾙﾊﾞﾑ『Initial J』の選曲について意見を聞くと､｢日本ﾃﾞﾋﾞｭｰということを意識しすぎという感が否めません･･･『忍者』とかは､突然日本語がでてくるので､中国語が分からなくて､ｼﾞｪｲのことも知らないという日本人にとっては､違和感があるようです｡新ｱﾙﾊﾞﾑには収録されていないのですが､『安静』や『爺爺泡的茶』『晴天』『回到過去』『軌跡』なんかがお薦めです!｣
ちゃこさんを含む日本人ﾌｧﾝの願いは一つ｡｢手品をしているｼﾞｪｲではなく､面白いことを言っているｼﾞｪｲでもない｡歌っているｼﾞｪｲの姿をみてほしい｣
日本でのﾗｲﾌﾞ開催｡主催側にとっては､まだまだ日本で知名度の低いｼﾞｪｲがｺﾝｻｰﾄを開いて集客が見込めるのか､様々な思惑が交差しているが､ﾌｧﾝｻｲﾄﾞはｼﾞｪｲのﾗｲﾌﾞ実現を強く望んでいる｡(編集担当:田村まどか)
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