●中華エンタメ最前線:ネットアイドルブレイクの秘訣を探る(2005/10/01)
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●「華流」コラム:
〜13億人の心を奪う!? 『電車男』超えるヒットなるか〜

  今春に中国に出張に行った際に、現地の社員に、「猪之歌」訳して「豚の歌」というCDを薦められた。「香香」(=写真)という女性歌手が歌っているとのこと。「なぜお薦めなのか」と理由を尋ねると、「網絡歌手」つまり、インターネットではやっている歌手(いわゆるネットアイドル)とのことだった。
分かりやすい(中国語のあまり分からない私には意味不明だったが)歌詞、歌いやすいメロディなどが人気を盛り上げたらしく、歌をBGMにしたFlashなども出回って広く知られるようになったという。
その後、「香香」をはじめとする「ネット歌手」がアルバムを出しメジャー化したとのことだった。ブレイクまでの道のりを自分なりに調査してみた結果、分かったのは、アルバム収録曲の「老鼠愛大米」という歌が、彼女の人気に火をつけたということだ。
「老鼠愛大米」とは「ねずみは米が好き」という何とも他愛のない意味で、特に珍しいフレーズでもない。「鼠はチーズでは」という突っ込みはさておき、歌詞は、「ねずみが米を愛するように、私はあなたのことが大好き」と恋心を歌う歌なのだ。
これがブームになったのは、2004年。中国大陸のインターネット上で歌が有名になり、一時は中国語の大手検索サイト「百度(Baidu)」で音楽ファイルの検索件数が史上最高となったという。
さらにはこの「老鼠愛大米」。小説やテレビドラマの世界にも進出するとのこと。ドラマは現在、浙江省・杭州(こうしゅう)市で「鋭意撮影中」ということで、撮影の進行状況が中国では折に触れ報道されているという。
これはまさに、日本における「電車男」的メディア・ミックスを彷彿とさせる話だ。中国での「老鼠愛大米」は、はたしてあそこまでの人気をとることができるかどうか要観察。
日本と中国でネット発のメディアミックスは、これからどういった方向に進んでいくのだろうか。もしかしたら、中国の方が一歩先を行っているのかもしれない。ネット人口は中国でも日々増加しているというし、ネット発の流行現象はこれからも増えていくのだろうか。
実は、このCDジャケットを見ながら不思議に思ったことが一つある。それは次回に・・・。(執筆:塩信夫)
「香香」:湖南省・常徳 出身の20歳。ういういしい笑顔がまぶしい。デビュー曲 「豚之歌」で一躍「中国で最も人気のあるネットアイドル」の座にのぼりつめている。


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