●「華流」大追跡:「台湾のキムタク」チェン・ボーリン(2005/09/26)
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●「華流」スターインタビュースペシャル
台湾発、実力派若手俳優、チェン・ボーリン(其の壱)
2002年、台湾の青春映画『藍色夏恋』で鮮烈な主演デビューを飾った陳柏霖(チェン・ボーリン)。あれから3年。俳優として目覚しい変化を遂げ、外見もすっかり大人びたチェン・ボーリンが、大好きな日本との合作オムニバス映画『アバウト・ラブ/関於愛(クワァンユーアイ)』に出演。「華流」の先鋒として、日本で大ブームを巻き起こしている。
『アバウト・ラブ』は、アジアの3都市を舞台にした「3つの出逢い」を描いたラブストーリー。チェン・ボーリンは、「東京編」の中で、日本の大ヒットドラマ『電車男』で超話題の「エルメス」こと、伊東美咲と共演した。
『藍色夏恋』では、17歳の高校生という自身と同世代の役柄だったこともあり、等身大のみずみずしい演技が光った。『藍色夏恋』そして、『アバウト・ラブ』。ともに、自転車に乗るシーンが多かったが、ペダルをこぐ彼の後ろ姿は、この3年で驚くほど成長。幼さを残した表情はすっかり消え、いつのまにか大人びた顔つきに変わっていた。
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チェン・ボーリンと言えば、やはり自転車をこぐシーン。今作でも必死にペダルを踏む姿が印象的だ。「撮影中のエピソードを挙げて」というと、やはり答えは渋谷での自転車シーン。「急な坂を自転車で上って、その後、さぁ〜っとすべり降りてくるシーンがあって。のぼるのは本当につらくて、すごい疲れたぁあと思ったら、おばさんが普通にすぅっと上がって行ったんだ」「オドロイタ」「ジシンソウシツだよ」。
日本語もすっかり上達。並大抵ならぬ才能を発揮し、もうヒアリングならばっちり!? と思わせるほどだ。
でも、撮影が始まった当初は、まだ挨拶程度しか話せなかったというチェン・ボーリン。撮影現場で、苦労したことを聞くと、「やっぱり言葉の壁だね。監督が求めているものを完璧に理解するのが難しくて。だから余計に、日本語をもっと勉強しなきゃって思った」。今の彼をみていると、そんな苦労は想像できない。ただ、きっとあきらめちゃいたいと思った時期もあると思うけれど、話を聞いていると、一言一言から、無我夢中で頑張ろうとしたというチェン・ボーリンのひたむきな姿勢が伝わってくる。
そんな彼だが、もちろん欠点もある。「僕、よく撮影中に変な音をだしちゃうんです。それでNGになったりすることもしばしば。舌打ちしちゃったりとかね」「あとは、話し方がもごもごしてるので、相手が聞き取れなかったり、ということもあるよ」
渋谷の交差点で出会い、そしてエンディングでも同じ場所で再会する「美智子」と「ヤオ」。その後の2人の関係がどうなるか、観客も気になるところ。「やっぱりいい友達かな。彼氏彼女にはなれないと思う」「あ! でも、もしかしたらあるかもしれない」「ミチコを台湾に連れて行って遊ぶかも」とびみょうな返事。チェン・ボーリン自身も、そんな先のことまでは考えていなかったようだ。
ところで、6月に来日した時の記者会見で報道陣がとっても気になったのは、伊東美咲との関係。会見中には2人がささやきあう姿もあったり、伊東美咲の「実はメル友なんです!」という大胆告白も。あの2人は、なんで仲が良いの? とアキバの「電車男」にとっては、気になって我慢ならないところ。
「とにかく話をして。日本に来た時は、いつもご飯を一緒に食べます」「時々メールもします」世間一般の男性には、うらやましい発言が次々と飛び出てきた。
今後の活動については、「とにかく映画。よほど意外なアクシデントがなければ、順調に進むと思う」と俳優業一本で突き進んでいく決意。でも、実は、音楽にも興味があって、「バンドもやってみたい」と目をキラキラさせていた。「もう、いとこと大学の同級生と組んでバンドを結成しているんだ」との発言も。でも、まだお遊び程度で、本業にするつもりはないようです。
彼の真摯な眼差しからは、自然と惹き込まれるような不思議な力を感じる。次に来日する時は、日本語も演技も、そして音楽もさらにパワーアップしているはず。どんな姿をみせてくれるのか。来日が待ち遠しい。(聞き手・構成:田村まどか)
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