女子十二楽坊の版権問題､協会｢侵害ではない｣

●女子十二楽坊の版権問題､協会｢侵害ではない｣ (2004/02/28)

中国の人気音楽ｸﾞﾙｰﾌﾟ女子十二楽坊が中国や日本で発売したｱﾙﾊﾞﾑに､ｼﾝｶﾞﾎﾟｰﾙ人作曲家ｱﾝﾄﾞﾘｭｰ･ﾗﾑ(林志徳)氏が以前発表した曲が無断で使われ､同氏が｢著作権侵害｣で訴訟を検討している件で､中国音楽著作権協会は｢正式な許可を得ていないことは版権侵害にあたらない｣との見解を示した｡27日付羊城版報が伝えた｡
ﾗﾑ氏によると､女子十二楽坊が中国ﾃﾞﾋﾞｭｰ時に発売したｱﾙﾊﾞﾑに､ﾗﾑ氏が台湾のｱｰﾃｨｽﾄらに提供した3曲が無断で使われ､うち2曲はﾀｲﾄﾙまで変えられていた｡昨夏日本で発売され大ﾋｯﾄしたｱﾙﾊﾞﾑ｢ﾋﾞｭｰﾃｨﾌﾙ･ｴﾅｼﾞｰ｣にも､このうち1曲が変更されたﾀｲﾄﾙのまま入っているという｡
中国音楽著作権協会の陳志剛氏は､｢中国には『法定認可』という版権条例があり､改編した楽曲をCDなどでﾘﾘｰｽする場合､必ずしも作曲者あるいはその代理人の許可を得る必要はなく､版権侵害には相当しない｣と語る｡該当するｱﾙﾊﾞﾑは中国で3000枚程度が発行されており､中国の版権に基づく計算で､ﾗﾑ氏は800元程度受け取れるという｡これに対してﾗﾑ氏は､最近特に売れているはずで､ｱﾙﾊﾞﾑの発行量が3000枚ということはありえないとして抗議しているという｡ある業界関係筋によれば､｢法定認可｣という考え方は作曲者の利益を守るためのもので､ある創作が1社の会社に独占されることを防ぐものであり､作品が幅広く普及され､したがって､作曲者にも多くの印税がもたらされる仕組みを確立しているもの､と紹介｡(編集担当:鈴木義純)

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