●ヨーヨー・マ:来日会見で「シルクロードの音」披露 (2005/05/18)
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世界的に活躍するチェリストの馬友友(ヨーヨー・マ)が来日公演の合間を縫って18日、都内のホテルで記者会見を開いた。
中国人の両親のもと、パリに生まれ、アメリカで育った。西洋クラシックの演奏家として1980年にデビューした彼は、近年、東洋の伝統音楽やブラジル音楽などを積極的に取り入れ、ジャンルの垣根を越えた演奏活動を行っている。
こうした流れのひとつとして、今、彼が力を入れて取り組んでいるのが、98年に始めた「シルクロードプロジェクト」だ。シルクロード沿いの地域の文化・芸術・知的伝統の研究を促進させようというもので、自らが参加するザ・シルクロード・アンサンブルにも、中国琵琶、馬頭琴、二胡、インドのタブラにアゼルバイジャンの伝統歌唱、さらに尺八といった音を入れている。
ヨーヨー・マ自身が音楽監督を務めるNHKスペシャル『新シルクロード』(次回放送は衛星ハイビジョンが6月13日、総合テレビが19日)の中に流れる音楽は、このアンサンブルによるものだ。
記者会見は、彼のレコードデビュー25周年を記念するものでもある。会見中、彼は「デビュー以来、常にサポートしてくれて、自分の枠を広げてくれた」という所属レーベルのソニー・クラシカルに対して、感謝の言葉を何度も繰り返した。
有名演奏家でありながら、見るからに気さくなアメリカン・チャニーズといった雰囲気のヨーヨー・マ。演奏にはもちろん、そんな彼の人間っぽさが大きく映り込む。「チェロは人間の声のどんな表情も表現できる楽器だから、いろんな人の声を表現していきたい」という言葉が、現実的に聞こえる。
会見で彼は、2004年12月に発売された『新シルクロード』のサウンドトラック『ヨーヨー・マ ザ・シルクロード・アンサンブル エンチャントメント 〜魅惑の響き〜』の中から、番組テーマ曲の「モヒーニー(魅惑)」と「草原の夏」を聴かせてくれた。
シルクロードの雄大さ、自然の厳しさ、そこに住む人々の営み。虫の声、馬の駆ける音、沈む太陽の光。そうした情景のすべてが、彼が奏でる音を通して脳裏に像を結ぶ。
ヨーヨー・マは7月にまた来日し、名古屋で開かれている「愛・地球博」(愛知万博)の会場でザ・シルクロード・アンサンブルと共にその音を披露するという。(編集担当:恩田有紀)
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