陳凱歌(ﾁｪﾝ･ｶｲｺｰ):神戸学院大学で講演､農村の変化に心痛

●陳凱歌(ﾁｪﾝ･ｶｲｺｰ):神戸学院大学で講演､農村の変化に心痛(2004/11/12)

　中国映画界を代表する陳凱歌(ﾁｪﾝ･ｶｲｺｰ)監督が9日､神戸学院大学で基調講演及びﾊﾟﾈﾙﾃﾞｨｽｶｯｼｮﾝを行なった｡同校法学部･国際関係法学科の開設10周年を記念して行なわれたｲﾍﾞﾝﾄ｡10日付で中国新聞社が伝えた｡
　陳凱歌監督は､｢中国映画にみるｱｼﾞｱ的価値と伝統｣というﾃｰﾏで講演｡｢自分の国の文化と伝統を誇りに思ってほしい｣と呼びかけたほか､｢次世代にも継承してほしい｣と語った｡
　さらに､中国経済の急速な発展について､｢世界市場における中国の経済地位は上昇した｡しかし一方で､国内では貧富の格差が拡大｡伝統的な文化が軽視されている｣と説明｡『黄土地(邦題:黄色い大地)』などの撮影を行なった農村も､都市や海外の影響を受けて､情緒ある昔の街並みが消えつつある｡映画界にとっては大きな打撃だ｣と語った｡
　また､｢西洋と東洋の歴史や価値観は違う｡自国の文化を無理やり他国に押し付けることは正しくない｡共同発展には､相互理解が必要だ｣と述べた｡
　なお､陳凱歌監督は､『覇王別姫(邦題:さらば､わが愛)』『和ﾆｲ在一起(邦題:北京ｳﾞｧｲｵﾘﾝ)』などの作品を手がけてきた｡(編集担当:田村まどか)

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